中大規模木造 の 施工 で重要な 耐久性 ・ 劣化対策 ・ 維持保全 への備え
中大規模木造の施工では特に「耐久性」「劣化対策」「維持保全」への備えが重要視されています。
木造は、その自然素材ならではの美しさとエコフレンドリーな特徴が人気ですが、適切な対策を取らないと、劣化や耐久性の低下が懸念されます。
特に、中大規模木造のほとんどは多くの人が利用する非住宅用途の建築物ですので、耐久性や維持管理がより求められます。
本記事では、長期的に価値ある木造建築を実現するための耐久性・劣化対策・維持保全について解説します。
耐久性を高める技術や劣化要因への理解を深め、維持管理の計画やメンテナンス方法を紹介し、木造建築の長寿命化に役立つ情報を提供します。
木材の劣化を防ぐための施工方法から維持保全の計画まで、さまざまな視点で木造建築の魅力を維持するためのポイントをお伝えします。
このコラムでわかること
- 中大規模木造 における 耐久性 の重要性
- 中大規模木造 に 耐久性 が求められる理由
- 中大規模木造 における 耐候性 の確保
- 中大規模木造 における 防腐・防蟻対策 の技術
- 中大規模木造 における 劣化対策 の必要性
- 中大規模木造 の 劣化要因 とその対策
- 中大規模木造 における 防腐処理 ・ 木材保護塗料
- 中大規模木造 の 劣化 を予防する施工上の工夫
- 中大規模木造 の 維持保全 のポイント
- 中大規模木造 の 定期点検 と メンテナンス 計画
- 中大規模木造 の 耐用年数 を延ばす 保全方法 と適切な 維持方法
- 中大規模木造 で求められる メンテナンスコスト の軽減
- 中大規模木造 の 長寿命化 を目指した 設計 と 施工
- 木造 の 耐久性 を高める保護システムとサブシステム
- 耐久性 の高い 材料選定 と 維持管理 しやすい納まりが 劣化対策 の基本
- 施工 のしやすさを考慮した 設計 が施工ミスによる 劣化 を防ぐ
- まとめ
- 中大規模木造にご興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。
中大規模木造 における 耐久性 の重要性
中大規模木造の建築において、耐久性の確保は建築物の安全性と価値を守るために不可欠です。
木造建築の耐久性を向上させるためには、まずその必要性を理解し、適切な対策を施すことが重要です。
耐久性のある木材・建材を使用し、適切な施工や処理を施すことで、中大規模木造は長寿
命で安定した構造となり、利用者に安心を提供します。
木造建築物の用途が中高層・中大規模なものにまで広がると、防耐火の問題、遮音の問題
など新たに検討すべき性能課題が出てきますが、それにともなって躯体に関わる耐久性向上の措置も影響を受けるようになります。
中大規模木造 に 耐久性 が求められる理由
木造建築物への要求性能やデザインは多様化し、使用する材料や工法も多岐にわたっていま
す。
一方、木造を含む建物の耐用年数については、地球環境や資源エネルギーの観点などから、ますます長く使い続けることが求められています。
建物の耐用年数を長く維持するには、機能的な耐用年数を長くすることが重要ですが、それを可能とするためには躯体を物理的に長持ちさせることが大前提になります。
すなわち、躯体の耐久性をいかに長期にわたって維持するかが重要になります。
中大規模木造 における 耐候性 の確保
木造は風雨や湿度などの環境要因の影響を受けやすく、特に中大規模木造の場合は規模が大きくなることから、 耐候性を確保しないと 建物全体に劣化のリスクが生じやすいです。
耐候性を高めるためには、軒の出のある外観デザインや雨水の侵入を防ぐ防水処理、日光等による木材の劣化を防ぐ遮熱対策等が重要です。
耐久性を確保するためには、雨水の流入を防ぎ、通気性を確保する設計が効果的です。
例えば、屋根の勾配を工夫し、軒の出を確保し、雨水の排水をスムーズにすることで、外壁の劣化を抑えることができます。
また、地域の気候条件に合わせた設計を行い、耐候性を高める工法を採用することで、木造建築の寿命が延びます。
中大規模木造 における 防腐・防蟻対策 の技術
耐久性が高い材料や設計を採用することで、長期にわたり木材の美しさと機能を保ち、維持コストの削減にもつながります。
木造建築においては、防腐・防蟻対策は必須です。
最近では、自然由来の原料による防腐処理や、劣化防止技術が注目されています。
木材を長持ちさせるために、建築前に行う処理が不可欠です。
中大規模木造 における 劣化対策 の必要性
木造建築の劣化対策は、木材の特性を踏まえた維持管理を考慮する上で重要です。
特に中大規模木造では、風雨や湿度、紫外線といった自然環境の影響が大きく、長期的な劣化防止が建物の耐久性を支えます。
適切な防腐処理や 木材保護塗料など を活用し、劣化を抑えることで建物の長寿命化が実現します。
建物に作用する各種劣化要因の種類と程度を推定し、その建物の目標とする耐用年数が十分確保できるよう設計・施工することが重要です。
特に建物各部に水分や湿分の侵入や滞留が起こらないように、日照、通風、換気、防水、雨仕舞、防湿など十分注意して設計・施工する必要があります。
中大規模木造 の 劣化要因 とその対策
木造建築の劣化の主な要因には、湿気、紫外線、虫害、気温の変動などが挙げられます。
これらを防ぐため、防湿層を設ける、防虫処理や塗装を施す、表面をコーティングするなどが効果的です。
また、各環境に応じた耐候性のある木材を選ぶことで、劣化を未然に防ぐことができます。
中大規模木造 における 防腐処理 ・ 木材保護塗料
木材の劣化を防ぐには、防腐処理や 耐久性の高い建材 が有効です。
最新の技術では、 自然由来の原料による防腐処理 や、紫外線から木材を守る木材保護塗料などが開発されています。
これにより、木材の風合いや質感を保ちながら、耐久性を向上させることが可能です。
中大規模木造 の 劣化 を予防する施工上の工夫
木造建築の劣化を防ぐには、施工段階での工夫も重要です。
雨水の排水性を考慮した設計、外壁や屋根に防水シートを使用するなど、湿気対策を徹底することがポイントです。
また、環境条件を考慮した工法を採用することで、劣化防止に大きな効果を発揮します。
中大規模木造 の 維持保全 のポイント
木造建築物の耐用年数を長く維持するには、建物使用段階における維持保全の問題が重要に なります。
これは建物の維持費の多寡にも強く関わる問題で、設計時に維持保全費用を安く抑える仕様とすること、また、維持保全が容易に行える仕組みを作りこんでおくことが、今後の木造建築物の耐久性向上に求められることになります。
中大規模木造は、劣化しやすい木材の特性を理解し、維持保全を計画的に行うことで、その価値を高めることができます。
維持保全の具体的な方法としては、定期的な点検と劣化防止処置が不可欠であり、これにより、木造建築物の耐用年数をさらに伸ばすことができます。
中大規模木造 の 定期点検 と メンテナンス 計画
中大規模木造の維持には、定期的な点検が欠かせません。
特に、構造部材や防水処理の状態を確認することで、早期に問題を発見し、適切な対策を施すことが可能です。
メンテナンス計画を立て、必要に応じて防腐処理や再塗装を行うことで、建物の寿命を延ばすことができます。
中大規模木造 の 耐用年数 を延ばす 保全方法 と適切な 維持方法
中大規模木造の 耐用年数を長く保つには、木材の劣化に応じた保全方法が必要です。
防水、防腐、防蟻処理を適切に行い、劣化しやすい部分には保護材を使用するなど、長期的なメンテナンス計画を立てることが大切です。
また、屋根や外壁など直接外気に触れる箇所の保護強化も有効です。
地域や建物が置かれた環境によって、維持方法を工夫する必要があります。
特に湿度の高い地域では、換気を促進する設計や通気層の設置が効果的です。
乾燥地域であれば、木材の乾燥による収縮や割れに対する対策も重要です。
中大規模木造 で求められる メンテナンスコスト の軽減
躯体の耐久性を維持して建築物を長く使えるようにするためには、維持保全が重要となりま す。
建物が長寿命になればなるほど維持保全の期間は長くなることから、維持保全の手間とコストのかかる材料を劣化しやすい箇所に使用しないなど、維持保全コストを抑える設計・施工 が重要となります。
また、足場などを架けなくても高所の維持保全がしやすいように、予めキャットウォークを 要所に設けておくことなども、持続的で確実な維持保全を可能とする意味で大事です。
さらに、腐朽とともに蟻害は木造躯体に致命的な損傷を与える劣化現象ですが、細部の納まりがシロアリ被害の発見が難しい納まりとなっていると、大規模な修繕などが必要となる場 合が多くなります。
基礎、土台周りの納まりを蟻害の発見がしやすい形に工夫することも、木造建築物のメンテナンスコストを抑える上で重要な設計・施工上のポイントです。
中大規模木造 の 長寿命化 を目指した 設計 と 施工
木材を使用した設計と施工で注意するポイントには、構造的に重要な部材、腐りやすい部材、メンテナンス困難な部材(点検を含む)などがあります。
その要因が複合的に重なる部分については、特に耐久性を考慮した設計・施工をすることが重要となります。
長寿命化を実現するためには、設計段階から耐久性を考慮し、適切な施工を行うことが重要です。
中大規模木造において、耐久性の高い設計と施工を行うことで、劣化を抑制し、建物全体の寿命を延ばすことが可能です。
木造 の 耐久性 を高める保護システムとサブシステム
木造建築物の耐久性能を確保する基本は、材料の耐久性能を低下させる原因となる水分・湿分を、長期間継続的に木部に作用させない保護システムを作り込むことです。
何かの故障あるいは許容限度を越える事象が生じた場合、その保護システムには、二重、三重に水分・湿分の作用・挙動をコントロールするサブシステムが組み込まれていることが重 要です。
また、構造材料に生じている何らかの危険な事態を検知し、場合によりそれを容易に補修できることを支援するサブシステムを備えていることも重要なポイントです。
このような構造面からの各種対策をとったとしても、施工精度や建物の使用方法、維持管理の程度、あるいは偶発的な事故、環境、災害などによって、建物は長い使用期間の中で思わ ぬ故障や不具合を抱え込むことが少なくなく、このような万が一の事態に対する対策を考え ておく必要があります。
耐久性 の高い 材料選定 と 維持管理 しやすい納まりが 劣化対策 の基本
構造体が下地、仕上げなどの保護システムによって被覆される大壁造のような構造方式の場合、その保護システムが経年や偶発的事故等により性能低下をきたすと、構造体周辺に劣化 環境が形成されやすくなります。
現状の検査技術では木部の劣化程度について保護システムを壊すことなく診断することは困難ですし、また診断できたとしても発見時には補修が大がかりにならざるを得ないケースが 多くなります。
そのような点検、管理のしにくい構造における保護システムの故障あるいは性能低下の場合でも、材料自体が高い耐久性能を有していれば、劣化速度が遅くなり、限界耐用状態になる までの時間を遅らせることができます。
施工 のしやすさを考慮した 設計 が施工ミスによる 劣化 を防ぐ
耐久設計の中では、材料のもつ耐久性能の確かさが重要になります。
そのような材料としては、高耐朽樹種の心材部分を用いた製材あるいは集成材などや、防腐処理木材、すなわち防腐剤を加圧注入処理した加圧式保存処理材(製材あるいは集成材)があります。
設計時に施工のしやすさを考慮しておくと施工ミスによる劣化を防ぐことに繋がります。
シンプルな屋根形状とする、コンクリート打設のしやすい基礎形状とする、外壁の凹凸が少なくなる平面計画とすることなどが大事になります。
まとめ
中大規模木造の施工における耐久性・劣化対策・維持保全は、木造建築の長寿命化と資産価値の維持において不可欠な要素です。
木材は適切な処理とメンテナンスを施すことで耐久性を高めることができ、特に非住宅用途の木造建築においては、耐久性や劣化対策が建物の品質に直接影響します。
防腐処理や耐候性を確保するための技術を適用することで、木造建築の美しさと機能性を保ちながら、維持管理コストの削減にもつながります。
長期的な維持管理計画を立て、定期的なメンテナンスを行うことで、木造建築は安定した品質を保ちながら、持続可能な建築物としての価値を発揮し続けることが可能です。
中大規模木造にご興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。
ウッドリンク は 中大規模木造 の頼れる パートナー
ウッドリンクを一言で言えば、「木造建築の構造体メーカー」です。
ウッドリンクでは阪神大震災を機に構造体の独自開発をスタートし、耐震性と断熱性に優れた高品質軸組パネル「プレウォール工法」を開発しました。
現場加工ではなく、プレカットと呼ばれる工場加工を行うことで、品質の安定した高精度な構造体を提供することができます。
降雪地帯で湿度の高い、北陸の気候に適した「プレウォール工法」。
その高い信頼性が支持され、ウッドリンクは構造体メーカーとして北陸No.1シェアの実績があり、倉庫や店舗、高齢者施設などの非住宅の用途にも多くの実績があります。